- 債券とはなに?
- 中学生でも理解できるようにわかりやすく教えて
そんな人に向けて書いています(◦ˉ ˘ ˉ◦)
この記事ではFP保有のくまお教授(@kumao__kumao)が解説しています。
わかること
債券の意味や気をつけるべき点、投資方法についてわかりやすくまとめる
目次
債券とは?中学生でもわかりやすく解説
債券とは「借金の証明書」です。
そこには「借金をしてくれた代わりに、将来おまけを付けてお返しする」という約束が書かれています。
たとえば「100万円を貸してもらった代わりに、将来102万円でお返ししますよ」といった具合に。
債券で一番有名なものは国債です。
国債とは国が発行する債券のこと。つまり国の借金です。
日本「我が国にお金を貸してほしいでござる。さすれば貸してもらった額より多い金額で返すぜよ」みたいな感じ。
国が発行する国債はかなり信用性が高く、ちゃんと返ってきますから人気です。
国債を買うのに特別な資格はいらず、誰でも購入できます。
債券の種類とは?国以外も発行するぜよ
社債も人気です
国が発行する債券=国債についてお話しましたが、実は会社も発行します。
会社が発行する債券を「社債」といいます。
たとえばソフトバンクが発行する社債が有名です。
孫さん「さぁみなさん!お金を貸してください!いただいた金額に利子を付けて将来返します!やりましょう!」みたいな感じ。
社債は一般的に5〜10年くらいで返ってくることが多いです。
具体的にどれくらいもらえるか計算してみます(結論だけ見たい方は以下の太字をみてね)
2019年9月に募集しているソフトバンク社債は以下のとおりです。
内容 | |
名称 | 第56回無担保普通社債 |
年率 | 年1.38% |
年限 | 7年 |
利払い日 | 毎年3月20日及び9月20日 |
たとえば100万円の債券を買ったとしましょう。
合計すると7年後には貸した100万円が約109.7万円になります。
半年ごとに利子として6,900円をもらい続けるので、利子のトータルが約9.7万円。
そして7年後に元手の100万円が返ってくるからです。
利子=お金を借りる側が、貸した側に追加して支払うお金のこと
一応細かい計算方法は以下で書いていますが、ちょっとややこしいので理解したい人だけみてください
年利1.38%なので、毎年1.38%の利子がもらえます。
しかし利払い日が年2回あるので、1.38%の半分である6.9%を2回に分けて受け取ります。
- 半年ごとの利子:100万円×0.69%=6,900円
- 1年ごとの利子=6,990円×2=13,800円
- 7年の利子=13,980円×7=96,600円(約9.7万円)
株式と社債の違い
社債とは別に株式というものがあります。
株も会社が投資家に買ってもらうもの。
「債券と株式はいったいなにが違うの」そんな風に思う人もいるでしょう。
それを説明するために、企業がお金を調達する手段を知る必要があります。
株式 | 債券 | |
利子 | なし(配当金はある) | あり |
元本保証 | なし | あり |
※わかりやすいように簡略化してます
一番大きな違いとして返済義務が株式にはなく、債券にはあること。
株はいくらになろうと知ったことではありませんが、債券は破綻しない限り返済する義務があります。
もし仮に公開時に100円なら、後で債券の価格が90円まで下落したとしても、何年後かの返還のタイミングには100円としてカウントされます。
途中の95円のタイミングで買っても、返還時には100円でカウントといった感じ。
債券のリスクとは
債券といってもたくさんの種類があります。
色々な国や会社がそれぞれ発行していて、受け取れる利子にもかなりの幅があります。
リスクも様々です。
だいたい利子が高いほどリスクも高いと思って基本的には間違いありません。
主なリスクとして重要なものが3つあります。
- 国の財政危機
- 金利変動
- 為替変動
1つずつ説明します。
①国の財政危機
高利子だからといって国が潰れたりしたら当然、返ってきませんから慎重に選ぶ必要があります。
潰れるまで行かないにせよ、元本・利息の支払いが遅れるといったリスクも。
一応その基準として、格付け会社というのが存在します。
国や企業の価値をAとかAAAとかで判断する専門の企業があるんです。
ムーディーズとかS&P、フィッチあたりが有名で各社少し評価が違いますが、債券リスクの目安とされています。
順位 | 国名 | ムーディーズ | S&P | フィッチ |
1 | ドイツ | Aaa | AAA | AAA |
1 | ルクセンブルク | Aaa | AAA | AAA |
1 | オランダ | Aaa | AAA | AAA |
1 | オーストラリア | Aaa | AAA | AAA |
1 | スイス | Aaa | AAA | AAA |
1 | デンマーク | Aaa | AAA | AAA |
1 | スウェーデン | Aaa | AAA | AAA |
1 | ノルウェー | Aaa | AAA | AAA |
1 | カナダ | Aaa | AAA | AAA |
1 | シンガポール | Aaa | AAA | AAA |
11 | 米国 | Aaa | AA+ | AAA |
12 | オーストリア | Aa1 | AA+ | AA+ |
12 | フィンランド | Aa1 | AA+ | AA+ |
14 | ニュージーランド | Aaa | AA | AA |
15 | 香港 | Aa2 | AA+ | AA+ |
16 | フランス | Aa2 | AA | AA |
17 | 英国 | Aa2 | AA | AA |
18 | 韓国 | Aa2 | AA | AA- |
19 | ベルギー | Aa3 | AA | AA- |
20 | チェコ | A1 | AA- | AA- |
・・・ | ||||
23 | 日本 | A1 | A+ | A |
・・・ | ||||
46 | トルコ | Ba3 | B+ | BB |
引用:レッツゴールド
AAAとかが高い評価で、BとかC、Dは低い評価です。
格付けが低いほど債券の利回り(投資家が年間でもらえる利子)は高く、債券の価格自体は安くなります。
②金利変動
市場の金利に応じて、債券の価格や利回りは変わります。
ここでいう市場の金利とは預金したときの利子。
銀行に預けた時に付くあの利子を指しますよ。
どのように変動するかをまとめたのが以下です。
債券価格 | 債券利回り | ||
1 | 市場の金利上昇 | 下落↓ | 上昇↑ |
2 | 市場の金利下落 | 上昇↑ | 下落↓ |
これだけ見ても意味がわからないと思うので、なぜこうなるか理由を説明します。
1と2がありますが、1だけ覚えれば問題ありません。
✓債券価格が下落する理由
1のパターンのように市場の金利が上昇したら債券は売られます。
なぜこうなるのか?
あなたが利回り2%の債券を1年前に過去に買ったとしましょう。
でも今年になって銀行預金の利子が年1%から3%に変わったとします。
債券の利子 | 2% |
銀行の利子(市場の金利) | 1%→3%に上昇 |
そしたら銀行預金のほうが利子が大きいので、普通なら債券を売って預金に預けますよね?
すると債券は売られることになり、債券価格が下がります。
✓債券利回りが上昇する理由
先ほど債券が売られて、債券価格が下がりました。
たとえば10万円だった債券の価格が9万円になったとしましょう。
するともらえる利子と利回りの関係は以下になります。
利子 | 利回り | |
10万円のときに購入 | 2千円 | 2% |
9万円のときに購入 | 2千円 | 2.2% |
もらえる利子は最初の元本によって固定なので、債券の価格が安いときに買ったほうが、利回り(元本に対しての利益の割合)は大きくなります。
だって9万円のときに購入しても、10万円で買ったときと同じ利子が得られるので、投資元本に対する利益の割合(利回り)が大きくなるからです。
ちょっとややこしいと思うので、ここまで読んでよくわからなかったという人は、とりあえず「債券の利子と債券の価格は真逆の動きをする」と覚えておけば大丈夫です。
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③為替変動
外国の債券を買う場合は、為替変動のリスクを知っておきたいです。
円高(=つまり外貨安)になれば持っている外国の債券の価値は下がります。
特に新興国はインフレの傾向強く円に対して通貨の価値が下がる傾向が強いので、いくら債券で利子がついていようが為替のマイナスのほうがよほど大きくなりことはよくあること。
もちろん反対に儲かる可能性もあります。
外国債券を買う場合は、どちらの可能性も考えた上で投資しましょう。
※インフレとは=モノに対してお金の価値が減ること。たとえば30年前はリンゴが10円で買えたが今ではインフレで100円になるなど。
どうやって債券を買う?
債券ごとに購入できる金融機関は異なります。
金融機関の種類 | |
国債 | 証券会社、銀行、郵便局 |
社債や外国債券 | 証券会社 |
扱っている種類やコストの安さはネット証券がダントツです。
特に人気でおすすめなのが
です。
商品の良質ともにトップクラスになっています。使い勝手も非常にいいです。
コスト面などの中身が評価され、年々どんどん加入者が増えています。
商品に関していうと、日本の個人向け国債などは0.05%と低水準なので、リスクを限りなく少なくしたい人向けです。
ある程度儲けを考えるのであれば、米国債、社債を狙っていくほうが現実的だと思います。
まとめ|債券とはわかりやすく解説
このブログでは中学生でもわかるように債券とはなにかを解説してきました( ◌•ω•◌ )
記事内容をまとめると以下のようになります。
- 債券は借金の証明書みたいなもの
- 主に国債、社債がある
- 株に比べるとリスクが少ないがゼロではないのでしっかり商品を選ぶべき
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