「オプトランはどんな会社?」
「業績や株価はどう?将来性ある?」
そんな方向けです。
目次
オプトランは光学機器メーカー
業務内容は理系チックで少し分かりづらい
あまり有名ではない企業なので、なにをやっているかいまいちよくわからない人が多いはずです。
オプトランがどんな企業かというと「光学装置メーカー」になります。
「光学薄膜装置」を作って売るのが仕事です。
こんなやつです。
*引用 オプトラン公式サイト
ぽかーん。ですよね。
ほとんどの人はこんな用語聞いたことないし意味不明すぎますよね。マルクス・アウレリウス・アントニヌスくらい意味不明ですよね。
さて気を取り直して開設すると、とりあえずこの装置は主にスマートフォンを作るのに必要不可欠な機械です。
具体的にはタッチパネルの反射防止、生体認証の光の調節などに役立つ表面の膜を作るもの。
引用 オプトラン決算資料
主な販売先はアップルなどのスマートフォンメーカーです。
その他にも以下の機器を扱うメーカーに販売しています。
- 自動車
- カメラ
- VR・ARゴーグル
- 生体認証など
もっと細かく知りたい方は以下をご覧ください。
引用 オプトラン有価証券報告書
なかなか多岐に渡っていますね。
ちなみにこの光学薄膜装置は、1つ作るのに2,000ほどの部品が必要だそう。
この機器が他にどういう効果をもたらすのか詳しく知りたい方は以下のイメージもご覧ください。
引用 オプトラン決算資料
会社概要:年収は1千万超え
IR情報をベースにオプトランの会社概要もまとめておきます。
内容 | |
創業 | 1999年設立 |
本社 | 東京都豊島区西池袋一丁目11番1号 メトロポリタンプラザビル 11階 |
社長 | 林 為平(はやし いへい) |
従業員 | 80人(連結534人) |
平均年齢 | 39.5歳 |
平均勤続年数 | 8.3 |
平均年収 | 1,091万円 |
上場遍歴 | 2011年マザーズ上場、2017年東証1部上場 |
*2019年決算月時点
本社は東京ですが、国内工場は埼玉県の川越にあります。
そしてメインの生産拠点は中国です。
年収は提出会社のものとは言え、一千万超えとなかなかもらってます。
社長の名前は日本人ぽいですが、出身も前歴も中国のようなので中国人で間違いないかと思います。
会長も中国の方ですね。役員も半分くらい中国系の名前が連なっています。
*引用 オプトラン会社情報
オプトランの株価チャート
まずチャートでどんな動きをしているのか見ていきましょう。
2017年に上場してから乱高下を繰り返し今は落ち着いてきた感じです。
どの株も上場直後はけっこう暴れます\(´,,•ω•,,`)
✓日経平均と比較した月足チャート
日経平均と最近は連動しているような気がします。
オプトランのほうが落ち着きがない感じは否めません。
*実数ではなく上限比率で比較したチャートです。
オプトランの業績は2017年から急上昇
大切な指標を人通り見ていきましょう。
✓売上高
2017年、2018年にスマートフォンの需要増で一気に伸びました。
2019年はそんな変わってないですね。
✓営業利益
営業利益も売上とほとんど同じ伸び方です。
*2014年以前は上場前で非公開のためデータがありません(以降で記載のない数値も同様です)
下記に表でもまとめました。
✓営業利益率(売上高営業利益率)
メーカーの中では異常に高いです。
機械だと10%を超えるのでも相当利益率が良い方なのに、オプトランは20%超えとかなり優秀です。
✓ROE
ROEも26%とかなり高いです。
✓EPS
EPSも順調に増えています。
✓BPS
こちらもしっかり増えています。
✓フリーキャッシュフロー
直近はしっかりプラスになっているので十分良好ですね。
✓現金等残高
2019年は26,969(単位:100万円)残っているので健全です。
✓自己資本比率(%)
61.6%と十分な数字です。
40~60%あれば優良と言われます。
*補足1:いずれも決算月である12月時点の数字を載せています
*補足2:2011年含む以前は上場前の決算を示し、2018年以前に新規上場した銘柄では1株あたりの項目は株式分割などによる換算修正は行っていません
オプトランは配当あり・株主優待なし
IR情報を確認したところ配当金だけあります。
最小購入単位の100株を買った場合、配当金は6,000円となります。
以下で1株あたりの配当金を見てきましょう。
1株あたりの配当金は年々増えています。
2019年までの配当利回りの推移です。
次回の配当利回りは2.34%程度と予想されています。
配当性向は良くなっています。
オプトランの株価は割安か?
データ面、市場面の両方から今後の株価予想をしていきます。
PER(株価収益率)は高い
上がオプトランの過去の推移です。
いまのPERは11.59倍。
決して高い水準とは言えません。
ただし次の決算が悪い可能性も懸念されているので、油断はできませんが。
PBR(株価純資産倍率)も高い
過去の推移が上のグラフです。
いまは3.06倍。
PBRはPERと比べてあまり割安ではないですね。
ちなみにみんかぶでは目標株価が3,234円となっています。
今後の成長戦略と株価予想
✓成長戦略
今後はオプトランの皮膜技術がさらに幅広く搭載される可能性はあります。
たとえば
- 自動運転の本格化
- 5Gの始動
- 指紋認証・生体認証の拡大
- 家電Iot化(家電にカメラ装着など)
- 無人店舗のセンサー・カメラ
- LED
- VR
といった形で活かせる機会は多くあるでしょう。
今後様々なメーカーのニーズに答えられるように研究開発も世界複数箇所の研究所に投資しています。
この分野でしっかりとシェアを取っていければ長期的に爆上げする可能性はあります。
懸念点があるとすれば2つです。
- 競合他社の台頭
- 原材料の高騰
まず1の競合については日本、韓国、中国、ヨーロッパにすでにライバルがあ多くいるため価格競争に追い込まれるリスクはあります。
きちんと他社と分野で差別化をはかるか、圧倒的な技術力で差をつける必要があるでしょう。
次に2の原材料の高騰について、オプトランが2,000ほどの部品を元に機器を作っているので、もし材料費が上がればダイレクトにコストに転嫁されます。
今後上昇はなくはないのでリスクとして知っておいていいでしょう。
✓株価予想
株価はコロちゃんが長引けばこの株に限らず下がるでしょう。
ただすでに割安水準にあるので、暴落みたいな下がり方はしないと思います。
オプトランの取引先は中国と米国のスマホメーカー、電子機器部品メーカーが多く、特に中国への売上比率が91%を占めています。
今のコロチャンショックでは中国の電子機器メーカーも販売数減でダメージを受けているはずなので、受注元のオプトランにも影響が及ぶでしょう。
そうなると当初予想よりも下方修正する可能性はけっこう高いと思っています。
PERを見る限りは割安水準ではありますが、以前は1年前は10倍を割っていたことを考えると焦って買わなくてもいいでしょう。
特に今のショックがいつまで続くかわからないので落ち着くまで待ってもいいと思います。
ただ直近はコロ助を見込んだ上での下げも含まれています。どこまで含んでいるかは正確なところは誰にもわかりませんが。
さいごに
この記事ではオプトランの株価や優待の分析をしてきました(*ˊᗜˋ*)
今回の内容を整理すると以下になります。
評価 | 概要 | |
営業利益 | ◯ | 基本右肩上がり |
利益率 | ◎ | 25%台と高い |
ROE | ◎ | 29%台と高い |
EPS | ◎ | 右肩上がり |
フリーCF | ◯ | 近年は良好 |
配当金 | ◯ | 2.3%程度で及第点 |
株主優待 | ✗ | なし |
PER | ◎ | 11.59倍と低い |
現状の株価だと3,920円の単元は100株からしか買えないので、最低購入金額は39万円ほどとそこまで安くはないです。
100株単位で買えるぞって方は以下の証券会社がおすすめです。
とりあえず上記の2つにしておけばまず間違いありません。
詳しい理由は以下記事でも書いてます。
-
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